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佐竹政寛

クラフトマン 佐竹政寛

profile

1989年ミズノ入社。アイアンヘッド研磨のスペシャリスト。

その習得には長い年数と経験が必要とされ、鉄の塊からヘッドを削りだせる人間は全国的にも数少ない。その中の一人が佐竹である。抜群のセンスで仕上げていく卓越した技に、多くの信頼を寄せられている。

クラフトマンの中でも貴重な存在となっている。


1人のお客様のために、自分のすべてを尽くしたい。

 

日本全国のゴルフショップで展開されるミズノのスペシャルオーダー会。その会場に足を運ばれた方なら一度は目に触れたことがあるであろう「36-36」ナンバーのワークショップカーに乗り込み、お客様に最も近い位置からミズノのクラブ品質を支えるアイアン研磨のスペシャリスト、それが佐竹政寛だ。
一見、風貌は若く見えるが、クラフトマンとしてのキャリアはおよそ20年。自分のクラブはぜひ佐竹君に…と指名するお客様も数多い。

「ただ、最近のお客様ってゴルフに関する知識が非常に高くて。ある意味、スイングなどが完成されたプロ選手より厳しいオーダーをいわれることもありますよ。ヘンないい方をすれば、無茶な注文といいますか(笑)」。しかし佐竹は基本的に「できない」などという言葉は使わない。もちろん、それがもしクラブ性能に悪影響を与えてしまうようなオーダーであれば、「問題が発生する場合があります」と助言することはあるが、大原則はお客様の理想をそのままカタチに仕上げること。それは佐竹の、クラフトマンとして譲れない信条でもある。

 

「クラブをオーダーするということは、決して安くはない金額でクラブを購入されるということです。そんなお客様が“こういうクラブが欲しい”っておっしゃられるわけですから、難しいから無理です…なんて口が裂けてもいえないですよね」。
ひと口に、クラフトマンとしてあらゆるお客様の要望に応えるといっても、当然それは並大抵の技術でできることではない。佐竹はクラフトマンとしての力量を、いったいどのようにして磨いたのか。

「見て盗みました(笑)。というか、誰も教えてくれる人がいなかったんで。だから、先輩たちのつくったヘッドを見て“ここがいいな”と思ったところは、もう全部自分に取り込んでやろうと」。クラフトマンとは自分の感覚がものをいう世界。手取り足取り技術を教えられるものでは、決してない。そのため、先輩クラフトマンの作業途中のヘッドを終業後こっそり手に取って眺めたりと、自分なりに日々研究を重ね続けたという。佐竹曰く、ミズノのトップクラフトマンである伊藤や野村レベルの人間が削ったヘッドを見比べると、誰が削ったものなのかが瞬時に判断できるものらしい。
「そこまでのレベルにたどり着くのが理想ですよね、やっぱり。いつかは僕の削ったヘッドが“これって佐竹のだろ”って誰もからいわれるくらい、僕流のスタイルを完成させたいとは思っています」。

 

そして佐竹に、クラフトマンとして最も嬉しい瞬間は? と訊ねると、「もちろんお客様の笑顔です」と、彼は躊躇なく答えた。「たとえばオーダー会で1年振りに訪れたお店なんかで、“この前つくってもらったクラブ、すごくよかったよ”なんて声をかけていただくのが最高の瞬間です。だから、クラブをオーダーいただいた1人のお客様のために、自分の持てるすべての技術を捧げたい。本当に心からそう思っています」。今日この瞬間も日本のどこかで、お客様の意見に真摯な姿勢で耳を傾け、そのヘッドを削り続ける男。佐竹の情熱は、つねにゴルファーの、あなたの笑顔と満足に向けられている。