2023年度ミズノスポーツライター賞受賞者決定

公益財団法人ミズノスポーツ振興財団では、1990年度から「ミズノ スポーツライター賞」を制定しており、2023年度で34回目を迎えます。この賞は、スポーツに関する報道・評論およびノンフィクション等を対象として、優秀な作品とその著者を顕彰するとともに、スポーツ文化の発展とスポーツ界の飛躍を期待し、これからの若手スポーツライターの励みになる事を願い制定したものです。
3月6日(水)、グランドプリンスホテル高輪で選考委員会を開催し、受賞作品および受賞者を以下の通り決定いたしました。
なお、この「ミズノ スポーツライター賞」の表彰式は、4月23日(火)にグランドプリンスホテル新高輪で行います。

受賞者

     
ミズノスポーツライター賞 最優秀賞 『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社) 森合 正範 氏
ミズノスポーツライター賞 優秀賞 『日本プロ野球の歴史 ―激動の時代を乗り越えて―』(大修館書店) 菅谷 齊 氏

2022年度ミズノスポーツライター賞

顕彰の対象は、年間を通じて発行、出版、発表された新聞、雑誌、単行本に掲載された個人、またはグループで書かれ、発表されたスポーツ報道やスポーツ評論、ノンフィクション等。あらゆるスポーツには色々なドラマが生まれ、人々に感動を与えるものが多い。スポーツをテーマにした新聞や雑誌の記事、単行本、テレビやラジオの報道はあふれるほど国民の眼、耳に届く。これらスポーツの素晴らしさを表現して書くライターの業績を顕彰するのがスポーツライター賞である。スポーツ文化の発展とスポーツ界の飛躍を期待し、これからの若手スポーツライターの励みになることを願い創設した。

<対象者>

  • 日本人および日本在住の外国人

<表彰内容>

  • 最優秀賞 1名
    賞状・トロフィー・副賞 100万円
  • 優秀賞 1~3名
    賞状・トロフィー・副賞 50万円

ミズノスポーツライター賞 最優秀賞

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町田 樹 氏

『若きアスリートへの手紙 ―〈競技する身体〉の哲学』(山と渓谷社)

この度は、「第33 回ミズノスポーツライター賞」最優秀賞を授与いただき、洵にありがとうございます。奇しくも私の人生は、本賞と同じく33年目を迎えました。こうして長年スポーツ文学を支援してこられた伝統ある本賞を賜ることができ、大変光栄に存じております。
私は約20年間フィギュアスケートの競技者として活動し、スポーツの実践現場に身を置いてきました。また競技者を引退後は、研究者として学術的視座からスポーツを探究し続けています。本書は、こうした私の競技者として培ってきた「実践知」と、研究者として習得してきた「学問知」の二つの観点からアスリートの哲学と極意を考究し、その成果を若きアスリートに宛てた「手紙」の形式で書き綴ったものです。また本書のコンセプトは、その副題にも込めましたように、「アスリートによるアスリートのための新しい哲学を開拓すること」にあります。ぜひ一人でも多くのアスリートやコーチ、スポーツ関係者の皆様に本書をお手に取っていただき、共にこの〈競技する身体〉の哲学を極めていけましたら幸いに思います。
末筆になりますが、拙著『若きアスリートへの手紙』を評価してくださいましたミズノスポーツ振興財団および賞の選考委員の皆様に心より感謝を申し上げます。また、本書を執筆するにあたってご指導くださいました先生方、そして編集者として伴走してくださった村尾竜哉氏および山と溪谷社に、重ねて深く御礼を申し上げます。
本賞を大いなる励みとして、引き続きスポーツ振興に貢献できるよう一人のスポーツライターとして研鑽を重ねて参る所存です。

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2022年度 選考委員

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    委員長 河野 通和

    前「ほぼ日の学校長」、『中央公論』『婦人公論』『考える人』元編集長

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    委員 上治 丈太郎

    (一社)日本スポーツツーリズム 推進機構 理事

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    委員 長田 渚左

    ノンフィクション作家

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    委員 杉山 茂

    スポーツプロデューサー、元NHKスポーツ報道センター長

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    委員 ヨーコ ゼッターランド

    (公財)日本スポーツ協会 常務理事

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    委員 水野 英人

    (公財)ミズノスポーツ振興財団 副会長

※所属、役職等は23年3月7日現在のものです。