開発者インタビュー

INTERVIEW

スポーツのDNAが搭載された
ミズノにしかつくれない
ワーキングシューズをつくる。

ワーキングシューズは職人さんの1つの道具。
作業道具と同じように仕事の質に直結する。

「スポーツの知見を生かして、ミズノらしいモノをつくる」。ミズノ初のワーキングシューズ「オールマイティ」は、そんな思いを込めたシューズです。

シリーズ第2弾の開発にあたり、「答えは現場にある」という信念のもと、主に運送業、自動車製造業、建設業の3業種で職人さん達の声をヒアリングしました。
何度も現場に足を運んだ末にわかったのは、多くの人が求めていたのは安全性は当たり前ですが「軽さ」だということ。一日中重い靴で働いていると、少しずつ疲労が蓄積されます。安全で、かつ軽いシューズなら、体への負荷軽減だけでなく、パフォーマンスがアップすることで仕事が少しでも早くはかどる1つの道具になるかもしれません。

職人さんにとってワーキングシューズとは作業道具と同じように、仕事の質を左右する大事な道具のひとつだと私は考えています。だからこそ、履いた人が「もう一度ミズノを履きたい」「仕事に没頭できる」と思ってもらえるよう、使いやすさや履き心地には徹底してこだわりました。

今回のオールマイティLSは「軽さ」に特化したシューズですが、実は私の頭のなかには現場でひらめいたアイデアがまだまだあるんです。ミズノならではの商品をどんどんリリースしていきますので、ぜひご期待ください。

稲岡 実

稲岡 実

商品企画

ゴルフシューズの商品企画を28年手がけ、2015年からワーキングシューズの企画を担当。徹底して「現場主義」にこだわり、製造工場のことも知り尽くすシューズ企画のプロフェッショナル

テニス×野球スパイク×ウォーキング
スポーツの知恵が随所にちりばめられた一足。

今回私が担当したのは、アウトソール、先芯、ラストの設計です。 オールマイティLSは、前作から約35gの軽量化に成功しましたが、「安全基準をクリアする強度を保ちながら軽量化を図る」という、相反する要素を両立することが一番の難題でした。何度も何度も試行錯誤を重ね、最終的には、軽量にしながらもJSAA(日本保安用品協会)プロテクティブスニーカー規格普通作業用A種を認定できました。

オールマイティLSの最大の特徴は、さまざまなスポーツの「いいとこ取り」をしていること。
屈曲性が求められるアウトソールは「ウォーキングシューズ」の機構を、耐摩耗性が求められるつま先パーツには「野球スパイク 」に使用されている人工皮革素材を、通気性が求められるアッパー部分には「テニスシューズ」に用いられる高通気素材を採用しています。
一方、アウトソールは徹底してワーク仕様に。鏡面仕上げで溝のエッジをしっかり立て、滑りにくさを強化。そして、先芯部分には足があたって痛くなりにくいソフトなスポンジパーツを内臓。 履き心地が良くなるように改良しました。

まさに、ミズノが培ってきたスポーツテクノロジーをつめ込んだ渾身の一足が出来上がったと思います。

宮内 章裕

宮内 章裕

開発

入社から25年以上シューズ開発に携わる。オールマイティLSでは、主にアウトソール、ラスト、先芯(つま先のパーツ)の開発を担当。豊富な経験と冷静な考察力を生かした、確かなものづくりに定評。

目指したのはランニングシューズのように
軽快に履けるスポーティなデザイン。

目指したのはランニングシューズのように軽快に履けるスポーティなデザイン。

「軽いシューズを作る」と聞いて、まずはじめにインスピレーションが沸いたのは「ランニングシューズ」でした。ランニングシューズには、軽量化を含め、長く快適に走るためのさまざまな工夫が施されています。私自身が長年ランニングシューズのデザインを担当していたこともあり、そこで培ったノウハウを注ぎ込むことにしました。

まずはカラーリング。一般的なワーキングシューズは、つま先のガードを目立たせるために違う色にしていることが多いのですが、今回はあえてそれを採用していません。アッパーからつま先までを同色で統一し、スマート感と一体感を演出しています。カラーバリエーションに関しても、流行色の中から足元を華やかに彩る色をセレクト。元気な色のほうが気分も上がりますし、現場での視認性も高まります。
デザイン面では、ミッドソールのサイドに風が流れるような斜めのラインを入れ、スッキリとした印象に。素材面での軽量化としては、サイドにメッシュ素材を使用し、ビジュアル的にも「軽く感じる」イメージに仕上げました。また、ちょっとした遊び心として、ランバードマークのエンボスを「トラス柄」にしています。

デザインの力で、働く人達を少しでも応援できればうれしいですね。

太宰 達也

太宰 達也

デザイン

長年培ったランニングシューズのデザイン経験を生かし、オールマイティLSに新たなエッセンスを吹き込むベテランデザイナー。カジュアルライン「Mizuno M-line」のデザインも担当。

INTERVIEW