“大学生で優勝”という目標が、地道なトレーニング継続の原動力

陸上競技選手
金井 大旺 Taioh Kanai (ミズノトラッククラブ)

『走れない』が体重を減少させるほどの
ストレスに

13秒16の日本新記録(2021年6月16日現在)を持つ男子110mハードルの金井大旺選手。日本最速ハードラーのひとりとして知られる金井選手も、大学3年の頃に競技人生を左右する高い壁を乗り越えていました。
「夏前から腰痛に悩まされて、痛みが出れば練習を休み、痛みが消えたら再開…を繰り返していました。ちゃんと結果を残せていたので全然深刻に考えていなかったのですが、念のため10月ぐらいに検査をしたんです。すると、痛みの原因が腰椎の疲労骨折だと判明し、1月まで走れなくなってしまって」
4月からは大学生として最後のシーズンが始まります。1月から練習に復帰できても、4月のシーズンインに間に合うかどうかギリギリのタイミングでした。
「走れなかった2カ月間は精神的にも苦しくて、3キロも体重が落ちてしまいました。でも、ケガの原因が走りに必要な部位の筋力不足だとわかったので、走れない期間は徹底した筋力トレーニングに取り組みました。その結果、将来のケガ防止や身体の中心部分を使った走りの実現につながり、シーズンイン早々に優勝することができました。ケガ自体は高い壁でしたが、結果としてケガを成長のきっかけになりました」
「走れないストレスを感じながらも、モチベーションは下がらなかった」と語る金井選手。前を向き続けられた原動力は、“大学生として優勝したい”という想いでした。
「大学生として優勝したことがなかったんです。日本選手権で大学生最上位の3位という経験がありますが、『大学生の大会で優勝するのとはちょっと違う』と思っていて。リハビリ中は『大学生として優勝したい』という想いが大きなモチベーションになりました。優勝って、やっぱりちょっと特別なんですよね(笑)」

2021年の東京を陸上競技人生の集大成に

「練習は嫌いじゃない」と話す金井選手。オフの時間も陸上のこと、中でも“明日の練習をどう楽しむか”を考えることが多いといいます。
「オフの日はひとりで昼から温泉でゆっくりしたり、カフェでぼーっとするのが好きなんです。でも、そんな何も考えないつもりの時でも練習の順番やどう上げていくか、あの練習は80%の力と全力のどちらでやるか、といったことを考えています。決して意識は高い方じゃないと思うんですが(笑)」
20代にしかできないこととして陸上に打ち込む今、自分自身に課すのは世界の舞台で結果を出すこと。
「2021年の東京を陸上競技人生の集大成にするつもりで、悔いを残さないためにもまず出場しなければという想いがあります。しっかりと力を出し切って結果を伴わせたいですね」

REACH BEYOND TIME

クロノブレイク2タイプ別注

フィット感を重視しつつ、反発力を走力に変換!

「ハードル競技のシューズは基本的に100mなどと同じものですが、少し底が厚めで硬めのシューズが好みです」という金井選手。クロノブレイクというすでに廃番のシューズをあえて選んでいるのは、最新のシューズが持つ軽さよりも感覚的なフィット感を重視しているから。また、地面からの反発を確実に足に伝えるため、ソール部にカーボンを装着して硬くしています。