服装を考えなくても、行きたいところに行ける。よくばりな「完全コーデ」をレインウエアで作ってみた

よくばり!これぞ完全コーデ⁉レインウエア1着を1週間着回してみた

※撮影は、新型コロナウイルス感染対策を講じた上で実施しました

ふさわしい服装というものがある。結婚式に行くなら白いネクタイを締めるし、ちょっといいレストランに行くならジャケット的な上着を羽織る。もちろん、そんな「定番」を超越したオシャレな服装もあるけれど、要はふさわしい服装を着なければダメな場所やイベントがある、ということだ。

しかし、それが案外難しい。ファッションに疎い人なら、その壁を感じているはずだ。場所やイベントごとにふさわしい服装を選ぶのは難しいのだ。

この記事を書いている地主です!

ちなみに、私はファッションに疎い。大事なのはファッションよりも効率。

365日オレンジ色の同じ服を着ています!

「今日は何を着ようか」と悩むことすら煩わしい。なので数年前から、同じ色の、同じ文字の入った服だけを着るようにした。オレンジ色のTシャツなんて、半袖と長袖でそれぞれ10枚以上持っている。パンツも同じものを3本は持っている。本当に、どこへ行くのもこの格好だ。ものすごく効率がいい。洗濯も、コーディネートも悩まなくはなった。

けれど、「どのシチュエーションでもふさわしい服装か」と言われると、残念ながらそうではない。古いアニメの主人公みたいな感じだ。彼らはいつも同じ服を着ている。それと同じ。ふさわしくも、オシャレでもないのだ。

しかも、困ったことに、私はいろいろな場所へ行きたいのだ。普通なら場所に即した服装を選ぶところ、どこへでもオレンジ色の服で行こうとしてしまう。だからこそ、普段から「この服装だとふさわしくないかも……」と悩んでしまうシチュエーションが少なくない。

例えば、素敵なレストランで食事をしたり、例えば、銀座でショッピングをしたり。そんな局面がどうしても苦手だ。「ふさわしくない」という自覚があるからこそ、緊張してしまう。

効率は無視したくない。一方で、どんな場所へ行っても「ふさわしい」服装でありたい。

そこで専門家監修のもと、レインウエアを使った、どんなシチュエーションでも「ふさわしくなる」コーデを考えてみた。名付けて「完全コーデ」。これさえ着ておけば、どこへ行っても緊張しなくなるはずだ。

もちろん、効率重視なのでコーデのベースは私の手持ち服だ。本当にそんなものができるのだろうか。

「完全コーデ」のつくり方

今回、そんな無理めな企画にご協力いただいたのは、ファッションアナリストの山田耕史さん。ブログなどで、ライフスタイルにマッチした服選びの基礎を発信している、ファッションのプロフェッショナルだ。

山田耕史……1980年生まれ。兵庫県神戸市出身。関西学院大学社会学部在学中にファッションデザイナーを志し、大学卒業後にエスモードジャポン大阪校に入学。後に、エスモードパリに留学。帰国後はファッション企画会社、ファッション系ITベンチャーを経て、現在フリーランスのファッションアナリストとして活動。著書『結局、男の服は普通がいい』(KADOKAWA)のテーマは「服選びをかんたんに、自分らしく」。 ブログ:山田耕史のファッションブログ

2021年4月某日、都内某所。着合わせのために現れた山田さんに、私の全手持ち服を見せる。

シャツのサイズは全部L!入らなかったら怖いから

本当にこれだけだ。

ベルグテック アクアブロックの全カラーとの相性を慎重に確認しながら、コーデの全体像を決めていく。

ホワイトボードに苦労の跡がにじんでいる。一体何のことを書いているのか分からないと思うが、ここではあえて触れないでおく。

そんな過程を経て完成した「完全コーデ」はこれだ。

上はネイビーのレインウエアに、中はシャツ(種類はTシャツかポロシャツの2種類)、下はチノパン。確かに、なんだか収まっている感はあるが、このコーデのどこが「完全」なのだろうか。

山田さんに、意図をご説明いただこう。

レインウエアのようなアウトドアアイテムを着こなしたいファッション初心者の方には、全身をアウトドアアイテムで固めたコーデより、ベーシックなアイテムにアウトドアアイテムを1つ足す「アウトドアチョイ足しコーデ」をおすすめしています。どんなシチュエーションでも合わせやすいコーデですね。

今回は地主さんの手持ち服がベースなので、汎用性の高いこの「チョイ足しコーデ」を「完全コーデ」の軸にしてみました。

各パーツを順に解説しましょう。

まずはカラーから。メンズファッションの世界でネイビーはもっとも汎用性の高いカラーです。“完全カラー”と呼んでもいいかもしれません。他のアイテムがどんなカラーでもほとんどの場合、馴染んでくれます。

次に、パンツ。チノパンは汎用性の高いアイテムです。どんなアイテムにも、どんなシチュエーションにも合います。手持ち服にあったカーゴパンツは、アウトドア感の強いアイテムなので、同じくアウトドア感の強いアウターと合わせると、街着ではなく登山に行くような雰囲気になってしまいます。

一般的に、「服はシンプルな見た目であればあるほど合わせやすい」。カーゴパンツのような要素の多いアイテムは着こなすのが案外難しいんです。

シャツの素材もパンツを選ぶ基準の1つとしました。地主さんのシャツは光沢感のあるスポーティな素材(吸汗性がある機能素材)なので、スポーツウエアを合わせるのがベストです。ただ、手持ち服の中であれば、チノパンを合わせるのが無難だと思いました。

一般論として、もっとも汎用性の高い素材は綿です。どんなアイテムと合わせてもデイリーな印象を作りやすいですよ。

服の素材によって、コーデの印象は随分変わります。ポロシャツやTシャツはデザインがシンプルなだけに素材の特徴がダイレクトに出ます。組み合わせるアイテムに注意しましょう。

色や素材など、これまで全く気にしていなかったことが案外大事なのだと分かった。「完全コーデ」の完全さは絶妙なバランスの上に成り立っているわけだ。

さて、今度はこのコーデを着て「緊張すること」をやってみたい。本当に緊張しなくなるのか。色々な着方をしながら1週間着回して、検証してみた。

ベーグルを食べる(月曜日)

上手く説明できないのだけれど、ベーグルがオシャレな食べ物界の頂点に君臨していると考えている。そのため、今までベーグルを食べられないでいた。こんなキラキラした食べ物をいつもの服装で食べるのはふさわしくないのではないか、と。しかし、「完全コーデ」で、ベーグルのキラキラと私のキラキラがちょうど同じレベルになって、自然に食べられた。そう自然に。

レインウエアは、雨の日だと前を閉めておく必要がありますが、雨の日以外であれば、前を閉めなくてもOKです。

顎にスマホを当てて電話する(火曜日)

海外へ行くと、このような通話スタイルをよく見かける。とてもスタイリッシュで憧れていたけれど、いつもの服装では緊張してできなかった。手持ちのスマホはオシャレじゃないし、自分の耳元もキラキラしていないから。でも、「完全コーデ」なら安心だ。レインウエアはもはや着なくていい。その自由な発想が私にパワーを与えてくれた。もちろん歩きスマホは厳禁だ。スタイリッシュじゃない。

胸の部分で袖を結ぶと、業界人風の「プロデューサー巻き」になります。ちょっと前に流行った着方です。

丸の内ハウスでビアタイムする(水曜日)

丸の内ハウスは東京駅近くの新丸ビル7階にある、都会的な雰囲気の飲食店ゾーンだ。各店舗の料理をテイクアウトし、見晴らしのいいテラス席で食べられる。以前から知ってはいたけれど、自分には場違いなような気がして行けていなかった。いつもの服装で足を踏み入れると、居合わせたお客さんに笑われる気がするのだ。しかし、「完全コーデ」が私にも軽やかな笑い声を与えた。もはやチャックは閉じて、Tシャツを隠すのだ。レインウエアさえあれば、インナーはなんでもいいのだ。

鮮やかなオレンジ色のTシャツはカジュアルな印象が強いので、落ち着いた雰囲気にまとめたい場合は、レインウエアのファスナーを閉めて、中のTシャツを隠してあげるのがよいでしょう。

銀座でショッピングする(木曜日)

銀座は行くと緊張してしまう街の頂点だ。街全体が華やかだ。世界的に有名なブランドが軒を連ねている。お店によってはドアボーイまでいる。そんな街は私にはまぶしいのだ。こんな格好で行ってもいいのか、となっていた。でも、「完全コーデ」であれば馴染める。あと、知り合いにモデルはいない。そもそも友達がいない。その問題は「完全コーデ」では解決できないと思うので、考えないものとする。

フォーマル感を出したい場合は、中に襟付きのシャツを着るとよいでしょう。

階段で休憩する(金曜日)

階段で休むことを、緊張するとは思わないかもしれない。緊張する、しない以前の問題があるのだ。階段に座り、道行く人を眺めていると怪しい人に見えるのだ。私は過去に一度、カメラ片手に近所を歩いているだけで、警察に通報されたことがある。そのような怪しさは、あのオレンジを基調としたファッションから来るのかもしれない。しかし、「完全コーデ」で、その怪しさは消える。あと、私は本当に怪しくない。もしやましいことがあるなら、普段からオレンジの目立つ服なんて着ていないから。

「完全コーデ」に合わせるスニーカーは、汎用性の高い、無地のシンプルなカラーを選ぶとよいでしょう。キャップをかぶるとストリート感が出ます。

フランスパンを持って帰る(土曜日)

フランスパンを買って帰るのはハードルが高い。緊張してしまうのだ。パンの先っぽが買い物袋から顔を出す。すると、どこからともなく聞こえてくるのだ。「あの人、あんな服装なのに、フランスパンなんて食べるの?」というささやきが。私には聞こえてくるのだ。レインウエアを羽織ると私もフランスパンのようにキラキラと輝き出す。袖は通さなくていい。その抜け感がフランスパンと同等に、いやそれ以上にオシャレな私を作ってくれる。

レインウエアを肩掛けすると、パリジャン風。雨が降ってきたら頭の上に持ち上げて傘代わりにすると、オシャレな印象です。

公園でピクニックをする(日曜日)

そもそも私は仕事があまりないので疲れない。普段からあらゆる意味でゼロなのだけれど、そこが問題でファッション性もゼロなのだ。休日の公園で一人でピクニックしている人を見ると眩しい。太陽より眩しい。同時に複雑な感情を抱く。私なんかが公園でオシャレにキメていいのか、と。でも、それは過去のこと。完全コーデで、そのような気持ちはゼロになる。

レインウエアを羽織っておけば、多少雨が降っても、傘を持っていなくても、安心ですね。

「勝訴」をみんなにお伝えする(番外編)

写真の私は一体どんな仕事をしているのだろうか。本当の私は、訴えられることはあっても、訴えることはないし、敗訴しても勝訴することはないだろう。いずれにせよ、オレンジ色の服では「ふさわしく」ないシチュエーションだ。でも、ワイシャツの上からレインウエアをさっと羽織るだけで、なんだかしっくりくる。勝ち抜いた感じがする。歴戦の勇者のように感じる。仕事への情熱を感じる。

“完全カラー”であるネイビーは当然のように、スーツやワイシャツにも合います。

「完全コーデ」で死角なし

レインウエアを1つ足すだけで、どこに着て行っても恥ずかしくない「完全コーデ」が完成する。そして、何をやってもファッショナブルに見える。これは1週間の実証で明らかになった。

プライベートでも仕事でも「勝てる」ようなものだ。「勝訴」だけに。

そもそも論として、オレンジ色以外のアイテムを1つ入れるだけで、全体の印象が変わるのが大きいけど。だって、オレンジ色のTシャツの上からオレンジ色のパーカーとか着てるんだぜ。

この勢いを見てよ!

【アイテム】
ジャケット(ミズノ ベルグテック アクアブロック エステートネイビー Mサイズ)
品番:B2JE0A01

靴(ミズノ CW1)
品番:D1GA2084

キャップ(ミズノ ダブルラッセルキャップ メンズ ネイビー)
品番:B2JW0003

ポロシャツ(モデル私物)
Tシャツ(モデル私物)
パンツ(モデル私物)
地主恵亮

1985年福岡生まれのライター。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。
@hitorimono

撮影:関口佳代
撮影協力:SO TIRED(新丸ビル7階丸の内ハウス)

編集制作:はてな編集部

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