緊張克服!キーワードは「受動的集中」

一打一打が重要になる場面が多いゴルフは、技術以上にメンタルの強さが求められるスポーツ。ただでさえ、直径約4.3cmのボールの芯を正確に捉えるのは困難なのにも関わらず、プロゴルファーはそれに加えて、周囲からの期待や観客の視線などの大きなプレッシャーを抱えて試合に臨んでいます。そんな状況下で結果を出すには、どんな場面でも揺るがない高い集中力が必要です。

集中の仕方には、「正確に打たなければ!」「ここで入れなければ!」など、自分を追い込む「能動的集中」と、リラックスした状態で雑念なくイメージ(感覚)でプレーし、1つのことに夢中になる「受動的集中」の2種類があります。どちらも同じ集中ではありますが、能動的集中では力みや迷いをもたらし、前のめりのメンタル状態になることで、本来持っている能力を出しきれないことも......。その一方、受動的集中ではプレーに没頭しながらも、リラックスした状態を保てることで、最適なパフォーマンスを可能にします。

この「受動的集中」を維持できるようになると、さまざまな勝負どころで力を発揮することができます。たとえば、会社の採用面接で「しっかり答えて良い印象を与えよう」「ここで内定を決めるぞ」と考えすぎて、いざ本番というときに言いたいことを言えず、上手くいかないという経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか? このように、勝負どころで力を発揮することができないのは、メンタルが最適な状態でないことが大きな要因になっているのです。

その精神状態をつくるカギとなるのが「自分自身を信じること」。そして、そのために日々厳しい練習を重ねることも大切ですが、もっとも重要なことは「第三の目」、すなわち客観的な視点をもつことです。それにより、その過酷な状況すら楽しめるとともに、今自分がすべきことは何かを冷静に把握して、迷いや不安を消すことができます。

とはいえ、自分を俯瞰して見られるようになるのは至難の業。そんな第三の目を手に入れるには、少し意識を変える必要があります。それは「自分が主役のドラマを撮影している」というイメージを持って生活すること。常に自分が人に対してどのように映っているか、カッコよく見られているかを意識することで、客観的な見方ができるようになります。そのようにして、第三の目で自分自身のことを見つめ直すことができた時、「揺るがない自信」を手に入れ、自分の実力を発揮してより良い結果に結びつけられるはずです。

写真:Thinkstock/Getty Images