2018.08.22.

知ってる?色々なスポーツのルール・トリビア ~クレー射撃編~

  • クレー射撃
  • 4年に一度、開催されるスポーツの祭典。中には、普段はあまりなじみがなくても、大会を通じて、注目度を高める競技もあります。今回は、夏のオリンピック種目の中で、3つある射撃競技(ピストル射撃、クレー射撃、ライフル射撃)のうちクレー射撃について紹介します。

■クレー射撃とは?

散弾銃を使用し、空中に放たれるクレーと呼ばれる直径 11cm の陶器を狙い、撃ち落とした数によって得点を競う競技です。大きく分類すると、「トラップ」「スキート」の2種目あります。

「トラップ」は、射台(射手が撃つ場所)の15m先から飛び出すクレー(皿)を撃つ種目です。射手は銃を構えた状態でコール(掛け声のこと)し、その声に機械が反応して、クレーが飛び出します。クレーは左右、高さがランダムに飛び出します。射手は、1ラウンドにつき25枚(5カ所の射台×クレー1枚×5周)のクレーを射撃し、1枚のクレーに対し2発以内で撃破することができれば、得点となります。
また2020年大会から、トラップ種目の男女混合の団体戦「トラップ・ミックス」が追加されます。

クレー射撃 トラップ

「スキート」は、2箇所の装置から1枚ないし2枚同時に射出されるクレーを撃つ種目です。8箇所の射台を移動しながら合計で1ラウンド25回射撃し、トラップとは異なり、1枚のクレーに対し1発しか撃てません。クレーは射手のコール後、3秒の間いつ飛び出すかわかりません。クレーの飛び方は3種類あります(左、右、左右同時)。

クレー射撃 スキート

クレー射撃「トラップ」

■どのような道具を使っているの?

クレー射撃 道具

・散弾銃…クレー射撃の種目によって使用する銃も異なります。価格は安いもので20~30万円ほどです。
・サングラス…顔と銃の距離が近いため、安全上の理由で、サングラスの装着は義務となっています。カラーは、オレンジか白で指定されています。
・イヤーマフ…銃の発砲音はとても大きいので、耳を守るために使用します。
・装弾…鉛の弾をとばすための火薬が入っています。火薬類取締法により、自分が購入したものしか使用することはできません。
・クレー(皿)…直径 11cm の円盤状の陶器です。

■クレー射撃を始めるきっかけは?

日本では銃を所持できるのが特例で18歳からなので、基本的には、成人になってから競技を始める方が多いそうです。また、歳をとっても続けやすいため、長く競技を続ける方が多いそうです。

■クレー射撃の競技をするには資格が必要?

散弾銃を使用するにあたって、銃の所持許可を取得する必要があります。詳しくは、日本クレー射撃協会のホームページをご覧ください。

■シューズは何を履いている?クレー射撃専用シューズ?

  • クレー射撃専用のシューズもありますが、シューズに特に規定はありません。中山由起枝選手は、足裏全体の感覚と自分の体の軸がどこにあるのかが把握しやすく、また、射撃の衝撃を受ける際にしっかり踏ん張ることもできるということで、陸上競技の砲丸投げなどフィールド競技用の「レーシングスター」を使用しています。

  • レーシングスター

    レーシングスターの詳細

■クレー射撃ならではの、意外なことや苦労するところなど、“ピストル射撃あるある”

  • ①クレーに描かれている鳩の絵柄について
    クレー射撃の起源は、18世紀後半ヨーロッパの貴族が、当時王族しか楽しめなかった狩猟を模して、標的として鳩を放し、撃ち落としたものが始まりといわれています。鳩のかわりに素焼きの皿(クレー)を標的として競技化したものが、現在のクレー射撃です。そういった歴史的な背景から、鳩の絵柄が採用されているクレーもあります。

  • クレー

    右:鳩の絵柄のクレー

②体にかかる衝撃について
傍から見ているとわかりませんが、実は銃を撃ったときに800kg~1トンの衝撃が体にかかると言われています。初めての方は、発砲したときの音の大きさもそうですが、その衝撃の大きさに驚く方が多いそうです。選手の方は、そういった衝撃に対しても姿勢が崩れないように、体幹や下半身強化のトレーニングをされているそうです。

③銃の管理について
クレー射撃は火薬を使用するため、銃の保管は自宅で必ず鍵付きの銃器保管庫にて管理しなくてはいけません。また、海外遠征などで飛行機での移動の際は、国によっては入国審査などで時間がかかってしまうこともあるそうです。

■オリンピックに4大会出場し、現在も日本代表として活躍されている中山由起枝(なかやまゆきえ)選手に、クレー射撃の魅力や今後の目標について、お聞きしました。

  • 中山由起枝(なかやまゆきえ)選手
  • Q.クレー射撃の魅力はどのようなところ?
    「何歳になっても挑戦者でいられることです。2016年リオのときは、出場選手の中で、最年少が16歳、最年長は56歳でした。他の競技だと、どうしても制限されてしまうこともあると思うので、何歳になっても挑戦できることは、クレー射撃の魅力だと思います。
    また、自分の思い描いた通りに、弾をコントロールできたときはクレー射撃をやっていて楽しいなと思う瞬間ですね。クレー射撃はメンタル面が特に重要なスポーツですし、日頃の練習でもメンタルトレーニングはしっかり行っています。」

Q.今後の目標は?
「オリンピックにはこれまで4大会出場してきましたが、次も出場できれば5大会目になります。
2020年では、新しくトラップ・ミックスという種目が追加されます。一人ではなく、二人で戦うことができるので、新種目も楽しみながら、出場を目指して挑戦を続けていきたいです。これからも応援宜しくお願いします!」

■最後に

今回の取材は、クレー射撃日本代表チームのコーチ、永島宏泰さんにもご協力いただきました。ミズノは、これからもクレー射撃の日本代表選手をサポートしていきます。

  • 永島宏泰さん
  • ~永島宏泰さんプロフィール~
    ■生年月日 1972年9月2日
    ■年齢 45歳
    ■身長/体重 181cm/92kg
    ■出生地 埼玉県
    ■在学校名/最終学歴 中央大学
    ■所属 (一社)日本クレー射撃協会

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