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苦しむ王者、楽しむ女王。対照的なふたりのチャンピオン

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 表彰式を終え、優勝会見に臨んだふたりのチャンピオン。女子シングルス優勝の伊藤美誠と、男子シングルス優勝の水谷隼。


 伊藤は決勝の感想を尋ねられ、「めちゃめちゃ楽しかったです。今の年齢だと、なかなか決勝の舞台で年下の選手と対戦することがない。改めて今の日本女子の層の厚さを感じると同時に、年下の選手には絶対負けたくないと思いました。タイトルを獲られたくないという強い気持ちがあったので、目の前のポイントを取ることをしっかり考えて、勝つことができて良かった」と笑顔で語った。


 「去年三冠を取ったことで、私の中でもすごく自信はありましたし、自分の実力を出せれば絶対大丈夫と信じてやってきた。自分を信じて良かったと思います。どの選手が私を倒しにきても、それ以上に私は楽しめたことが一番だったかなと思います。もちろん勝ちたい気持ちはあるんですけど、『勝つ勝つ』というよりは楽しんだほうが勝てると思っている。自分のプレーをして楽しもうと思っていたら、こうやって三冠を獲れました」(伊藤)


 一方、水谷は「全日本選手権はこれが最後」という優勝インタビューでの発言の真意について、次のように語っている。
 「今までも本当に苦しい全日本選手権だったんですけど、今年もめちゃくちゃ苦しかったです。最初に優勝したのが12年前で、当時のことはそんなに覚えていないんですけど、1回優勝するだけでもこんなに大変なのに、よく今まで9回優勝してきたなと思います。
 この全日本選手権が始まる前から、10回優勝したらもう自分の中で満足というか、2年前に9回目の優勝を達成して、記録を更新してからなかなか全日本への思いが強く持てなかった。周りは優勝をすごく期待するので、そのプレッシャーに勝てないというか、自分がもう日本でラケットを振るのは無理なんじゃないかという気持ちです」(水谷)


 水谷と伊藤は、ともに静岡県磐田市出身。郷里の後輩、伊藤のプレーについて質問された水谷は「彼女の試合はたくさん見ますけど、アドバイスがほしいです。ぼくは一試合一試合がいっぱいいっぱい。一試合勝つのも苦しいのに、彼女はすごく試合を楽しんでいる」と笑顔で語った。
 
 苦しみ、自らを追い込みながら10回の優勝を積み上げてきた水谷と、火の出るような努力を笑顔の裏に隠して、決勝の大舞台を全力で楽しんだ伊藤。ふたりのチャンピオンは対照的でありながら、どちらも負けず劣らず魅力的な輝きを放っていた。写真は表彰式での水谷と伊藤。

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