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陸上スパイク辞典 パーフェクトブック
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T&FスパイクQ&A

Q1. オールラウンドタイプのT&Fスパイクはどの種目に向いているの?
A1. オールラウンドタイプというと、どの種目でも使えて便利なように思いますが、専門性が低いスパイクになってしまうため、実はどの種目にも使いづらいスパイクになってしまいます。
陸上を始めたばかりの選手であれば、専門種目も決まっておらず、走るフォーム、筋力ともに定まっていないため、オールラウンドタイプを選んでも問題ありませんが、それ以外の選手は少なくとも短距離専門か中・長距離専門かは決まっていると思いますので、スパイクもそれに対応したものを選んだほうがよいでしょう。
ミズノではオールウェザートラック・アンツーカ(土)トラック兼用のスパイクを、シティウスジャパンシリーズとオールラウンドタイプに分けています。
シティウスジャパンシリーズはオールラウンドタイプから1ランクレベルの高いスパイクになります。短距離専門者用と中・長距離専門者用に対応するためにラインナップも短距離用と、中・長距離用に分けています。少しだけ専門性を考えた設計にして、走りやすくしています。もちろん中・長距離用のスパイクで短距離を走っても何の問題もありません。より速く走ろうと思った時に短距離向けの設計になっていないので、スパイクが重かったり、短距離には不必要なものがついていたり、選手のレベルが上がるにつれて走りにくさが気になってくるだけのことです。トップ選手の中でも冬季練習などでは、身体に対する負担が少なくなるように中・長距離用のスパイクを使っている選手もいます。短距離と中・長距離は種目特性が明らかに違うため、スパイクの分類を分けていますが、安全性を考えると中・長距離用をいろいろな種目に使ってもらって構いません。
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Q2. “2列配列”と“3列配列”はどっちがいいの?
A2. 短距離用のスパイクには、スパイクピンが前列と後列の2列配列になっているものと、前列・中列・後列の3列配列になっているものがあります。2列配列のスパイクピンは、中列を抜くことでプレートの屈曲性がよくなることと、スパイクピンの本数が少なくなる分、刺さった時のブレーキが少なくなるようになっています。
これに対して、3列配列のスパイクピンは中列に固定式のスパイクピンがついています。これはブレーキによる減速よりもスパイクピンの本数を増やすことで得られるグリップ性を重視しているためです。
中列を取り替え式のスパイクピンではなく固定式のスパイクピンにしているのは、プレートの屈曲性をよくするためです。取り替え式のスパイクピンはピンを取りつけるための台座の面積が大きいためプレートが屈曲しにくくなってしまいます。固定式のスパイクピンは台座の面積が小さいため屈曲もさまたげられず、軽量化にもなります。
走り方のタイプは個人によって様々です。全ての選手に同じ配列が合うということはありません。そこで、バリエーションの1つとして、ブレーキの少ない2列配列と、グリップ性の高い3列配列を準備しています。
スパイクピンの本数が増えるとグリップ力は上がりますが、本数が増える分、刺さったときのブレーキも大きくなります。ミズノではトップ選手の走っているときの足の圧力を最先端の「科学の目」で分析して、ブレーキをできる限りおさえて、グリップ力が一番発揮される最も効果的な位置にスパイクピンを配列させています。
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Q3. “長いプレート”と“短いプレート”はどっちがいいの?
A3. 基本的に“長いプレート”は短距離用、“短いプレート”は長距離用、オールラウンド用に適しています。
“長いプレート”はスピードが出てくるとスナップ効果(ものさしをはじくような効果)が得られ、バネのような役割を果たします。そのためスピードが速い短距離種目に向いています。
“短いプレート”はスナップ効果は少なくなりますが、ソール全体の屈曲性がよくなるので、筋肉にかかる負担が少なくなります。そのため長時間走る長距離種目や初心者に向いています。
“長いプレート”はソール全体が硬くなってしまうため、筋力の弱い選手には筋肉にかかる負担が大きくなり不向きです。初心者のうちは“短いプレート”を使うことをオススメします。
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Q4. “グリップタイプ”と“二段平行タイプ”のスパイクピンはどっちがいいの?
A4. ミズノではオールウェザートラック専用の短距離・中距離用スパイクには全て“グリップタイプ”のスパイクピンをつけています。これは最近の陸上競技場のトラックは記録がでやすいように硬くなっていて、反発力で走る“二段平行タイプ”より硬いトラックでも刺さりやすい“グリップタイプ”のほうが身体に対する負担が少なく走りやすいためです。
中・高校生は、まだまだ筋力が発達していないことからもケガをする危険性が高くなりますので、“グリップタイプ”のスパイクピンを選ぶことをオススメします。
トップ選手でも現在の主流は“グリップタイプ”です。特に身体が大きく体重が重い選手は“グリップタイプ”でも短いものを使用して、身体に対する負担が少なくなるように工夫しています。
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Q5. 走り幅跳びややり投げなどのフィールド競技はどのスパイクピンを使えばいいの?
A5. フィールド競技には“二段平行タイプ”が向いています。
フィールド競技でスパイクを使う走り幅跳びや走り高跳びなどの競技は種目の特性として、「助走+踏み切り」という動作があります。
この場合、「助走」は走る動作なので、“グリップタイプ”でもよいのですが、「踏み切り」という動作はより高く、より遠くに跳ばなければならなくなりますので、グリップ性よりも反発性のほうを非常に重視します。“二段平行タイプ”の方が反発性に優れているためほとんどの選手が使用しています。
特に走り幅跳びや三段跳びは「踏切板(木の板)」を力いっぱい踏みつけますので、“グリップタイプ”のスパイクピンを使用すると刺さり過ぎてしまうことがあります。(レベルが高い選手になるほど跳びにくくなるというレベルですが。)
そのため定番でもフィールドスパイクは全て“二段平行タイプ”をつけています。
フィールド競技は“二段平行タイプ”で対応する方が好ましいですが、“グリップタイプ”で対応していただいても特に問題はありません。
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Q6. 中・長距離用のスパイクにはアタッチメントはつけないの?
A6. 中・長距離用のスパイクは、オールウェザートラック専用もオールウェザートラック・アンツーカ(土)トラック兼用もアッタッチメント、保護用アタッチメントを取りつける必要はありません。
アタッチメントはもともと、短距離を走るときのために作られたものです。短距離は、中・長距離より長めのスパイクピンを使います。“トッピングトラック”で長めのスパイクピンを取りつけた時に足がグラつきやすくなるので、アタッチメントを取りつけてグラつきを防ぎます。
中・長距離用のスパイクは、短いスパイクピンを使うのでグラつく心配はありません。そのためアタッチメントを取りつける必要はありません。
保護用アタッチメントは、アタッチメントをつける部分を傷から守るためのものなので、アタッチメントを取りつける必要のない中・長距離用のスパイクは“土のトラック”であっても保護用アタッチメントを取りつける必要はありません。
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