スペシャリストが語る「選手の強さの秘密」

バドミントンバドミントンラケットは軽さと高強度の両立が必須!

キャリバー

わずか5gほどのシャトルを最速で約400km⁄h(スマッシュの初速)、ラリー時でも100~150km⁄h以上のスピードで打ち合うバドミントン。そのシャトルを打ち返すラケットも、高速のシャトルに対応するためにわずか72~92g程度と軽量。しかも、ラケットの振り方は羽子板のように面を押しているのではなく、回転させながらインパクト直前に旋回させて打球している。

「上級者ほど旋回の速度が速くなり、上級者や競技用のラケットは打面の旋回がカギを握ります」とラケット開発担当の樋口。
バドミントンのラケットはカーボン製が主流で、軽さの中でいかに強度を出せるかがバドミントンラケットのポイントだと言います。例えば、ソフトテニスラケットの1⁄2~1⁄3の質量にもかかわらず、ソフトテニスと同程度のテンションでガットを張れる強度が必要なのです。

高度なカーボン技術が奥原希望選手の想いを実現

ミズノブランドアンバサダーでもある奥原選手が使用するラケット、キャリバー REGはわずか82g。シャトルのコントロール性を高めるために多種多様な工夫がされています。中でも、ラケットのフレームの両サイドにも質量を配分しているのも大きな特長。これは同選手から「シャトルをしっかり押し込むイメージを大切にしたい」という要望があったため。ラケット面の中心部を外れたレシーブでも押し込んでコントロールできるように、あえてラケットを回転しにくくするために両サイドを重くしています。
つまり、この両サイドにフレーム付け根部を加えた3点に質量を配分することで、プレーに不要な振動を除去ながらも打った瞬間の打感やラケットのしなりは的確に伝わるようになり、コントロール性が高まっているのです。
「このように質量配分に自由度を持たせられるのは、ミズノのカーボン技術の高さゆえ。カーボン技術を駆使して、軽量性を実現できれば、選手の要望にも対応しやすくなります」と樋口。

軽さを追求しながらも選手の要望実現に向けて取り組む中、困難を極めるのは選手の感覚をいかにしてラケットに反映させるかという点。選手が要望する言葉通りに修正しても、その要望は満たされないことが多いそう。
例えば、シャフトが固く感じるという要望に応えようと、単にシャフトを柔らかくしても、選手が満足することはまずないそうです。この場合、要望に対して様々な角度から変更を加えたラケット使用してもらい、その使用感から修正ポイントを見つけ出してブラッシュアップを重ねることが、選手の要望実現への最短ルートだそうです。

バドミントンのトップ選手は、0.1g単位の違いを感覚だけで感知します。
我々なら分かっていても気づけない差も、選手はラケットを持った瞬間に気づきます。その鋭敏な感覚には驚かされます。

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