「質量のバランス」を変えた新設計

■スイングをしてみると、3種類(1CJMH101~103)のMGセレクトは重さが違うように感じますね。

実は、3種類とも重さは同じです。重さが異なると感じる理由は、質量のバランスに着目した新設計に秘密があります。例えば、バットの先端が軽いバランス設計になるほど、スイング時に軽く感じます。逆に、先端が重くなるほどスイング時に重く感じます。品番末尾1は最も先端が軽くグリップエンドが重いカウンターに近いミドルバランスタイプ、同2が先端もグリップエンドも同等の中間バランスタイプ、同3は先端が重くグリップエンドが軽いトップバランスタイプです。グリップを持った瞬間に違いがわかるので、ぜひお店で振っていただき、3タイプからご自分に合うものを選んで欲しいと思います。

■なぜ、質量のバランスに着目されたのですか?

まず、選手によりバッティングスタイルが異なるため、それぞれのニーズに応えられるバットを作れないかと考えました。軽いバットを求める声が圧倒的に多いのですが、高校硬式野球では質量900g以上というルールがありますので、バットの重さを減らして軽くすることには限界がありました。そこでスイング時に軽く感じる質量バランスに着目しました。これは、ゴルフやテニスの世界でスタンダードになっている方法です。野球ではまだ事例が数少なく、具体的な数値を検証することにかなり苦労しました。

初速アップにこだわり、徹底検証

■先端の重さを限界まで軽くするのではなく、一定の重さを残す理由は何ですか?

先端の重さを軽くすると、ボールに当たり負けしやすくなり、飛距離が伸びません。しかし、先端に一定の重さを残すと遠心力が働き、ボールに力が伝わりやすくなります。当たり負けに対する不安も解消できますし、ボールを打った時の飛び出しのスピードが速くなる、つまり「初速アップ」というメリットもあります。カナヅチをイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、重さを先端ばかりに集中させると振りにくく、手元に手中しすぎると力が出ません。MG SELECTはこれらを解決するために、先端と手元の両端に重さを分配し、振り軽いがボール初速がアップすることを目指しています。検証グラフAは、バットの質量に対する初速を比較したデータで、赤いマークがMGセレクトです。特に注目は、振り軽い品番末尾1でも他のモデルに比べて初速が出ているということです。

■初速アップは、メリットが大きいですね。

さらに、初速をより効果的に活かしたいという思いから、バットとボールが当たる打点も調査しました。その結果、多くの人は先端から150mm付近で打っていることが判明しました。そこで、MGセレクトを先端から150mm付近で打ったときに最も初速が出るよう打点を設計しました。 検証グラフBは、各バットの初速と打点位置の調査結果です。MGセレクトが先端から150mm付近で初速がピークになっていることに対し、少しグリップ側でピークになっています。これにより、多くの人がよくボールを当てる位置で初速アップの効果を得られることが証明できました。

キャップに隠された開発秘話

■新しい設計を取り入れることで、苦労はありましたか?

一番苦労した部分は、先端のキャップです。まず強度を保ちながら軽くすることと、形状を変えず重さを3種類のバリエーションを揃えることに苦労しました。重くするだけであれば単純に樹脂の量を増やせば良いのですが、そうすると見た目や形状がバラバラになってしまいますし、逆にあまり軽くすると樹脂が割れてしまう恐れがあります。成型加工の職人さんから「軽さを競う時代にわざと重くするオーダーは今までにない」と言われるほど新しい試みで、試行錯誤の連続でした。

■開発へのこだわりを教えてください。

私にとって、ミズノのバットといえば「ビヨンドマックス」のイメージが強くあり、それを超えるムーブメントを起こせる新モデルをというこだわりを持って日々取り組んでいます。私自身、ずっと野球をやってきたので、野球に携わる仕事は長年の夢でした。現在も草野球チームでプレーしているので、「飛ぶバットをつくりたい!」と心の底から思っています。選手として感じたニーズを今回のMGセレクトに取り入れ、実際にニーズに応えられたことは、本当に嬉しかったです。今後もお客様や販売店の方の生の声を活かし、新モデルを開発していきたいと思います。

  • 品番1CJMH10183:MGセレクト1
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